2026.09.16

見守り付き賃貸とは|居住サポート住宅は全国378戸、見つからないときの住まいと入居前に確かめること

約2,600文字読了目安 5分

「一人暮らしの母に、見守りの付いた賃貸を探したい」——検索すると「見守り付き賃貸」という言葉が出てきます。ところが、実際に探し始めると近くに見つからないことがほとんどです。国の制度上の見守り付き賃貸はまだ数が少なく、見守りが付く住まいはほかにも種類があるためです。本記事では、公的な情報をもとに種類と見分け方を整理します。

見守り付き賃貸とは|国の制度では「居住サポート住宅」

「見守り付き賃貸」は通称で、国の制度では居住サポート住宅(法律上の名称は「居住安定援助賃貸住宅」)を指します[2]。改正住宅セーフティネット法で設けられた認定制度で、居住支援法人などと大家が連携し、入居中の暮らしを支える計画を自治体が認定します[2]

ただし、募集広告の「見守り付き」という表現が、すべてこの認定を指すわけではありません。認定を受けた住宅かどうかは、次に述べる国の情報提供システムで確かめられます[1]

居住サポート住宅の見守りは、何をどのくらいの頻度で行うのか

認定の基準として、国は3つのサポートを定めています[2]

サポートの対価は「費用に照らして不当に高いものでない」ことが求められ、認定された住宅の戸数・サポート内容・家賃・対価は公示されます[2]。認定基準や大家側の手続きは居住サポート住宅の解説で詳しく扱っています。

見守り付き賃貸はどこにあるのか|全国378戸、16県は0戸

国土交通省の居住サポート住宅情報提供システムでは、総認定戸数は378戸です(2026年9月16日閲覧時点)[1]。都道府県別では福岡県の83戸が最も多く、47都道府県のうち16県は0戸でした[1]

同システムは認定情報を載せるもので、各住宅の入居状況は掲載していません。空きがあるかは、住宅ごとの「入居に関する問合せ先」に確かめる必要があります[1]。親の暮らす地域で探しても見つからないのは、探し方の問題ではなく、まだ数が少ないためと考えてよいでしょう。

居住サポート住宅以外に、見守りが付く賃貸は3つある

公営住宅やURは募集の時期や地域が限られ、サ高住はサービスの分だけ一般の賃貸と契約の中身が変わります。「見守りが付くこと」だけで住まいを絞ると、候補が極端に少なくなります。

「見守り付き」の部屋で、入居前に確かめる4つのこと

  1. 誰が見守るのか——大家・管理会社か、居住支援法人か、入居者が自分で契約する事業者か
  2. 異変のあと、誰が部屋へ行くのか——通知が家族に届くだけか、駆けつけまで含むのか。駆けつけを頼める相手は限られます
  3. 費用は誰がどう払うのか——家賃に含まれるのか、別の契約か。居住サポート住宅なら対価は公示されています[2]
  4. 連絡が取れないときの手順——鍵を開けて入る条件と連絡の順番。所在が分からない場合の流れは高齢入居者が行方不明になったときの記事で整理しています

この4つが書面で答えられない「見守り付き」は、名前だけの可能性があります。

近くに見守り付き賃貸がないとき|部屋と見守りを分けて選ぶ

見守りは、部屋を決めたあとから付けることもできます。先に通院や買い物のしやすさ、階段の有無、家賃で住まいを選び、見守りはあとで組み合わせる順番です。高齢でも借りられる近くの賃貸を、条件を伝えて探すことから始めると、候補は制度上の見守り付き賃貸よりずっと広がります。

選んだ部屋に工事やカメラを入れずに見守りを付けるなら、電気の使われ方の変化で異変に気づく方式があります。借りた部屋のまま、電気の使われ方で親の暮らしを見守る方法も比べてみてください。大家・管理会社の側から見ても、見守りを付けられる部屋であることは、高齢の入居希望者を受け入れる判断材料になります。

まとめ

  1. 見守り付き賃貸=居住サポート住宅——1日1回以上の安否確認と1月1回以上の見守りが認定の基準
  2. 全国378戸——16県は0戸。入居状況は住宅ごとの問合せ先で確認
  3. ほかに3つ——UR高齢者向け優良賃貸住宅・シルバーハウジング・サ高住
  4. 入居前に4点——誰が見守るか、誰が駆けつけるか、費用、連絡が取れないときの手順
  5. 見つからなければ分けて選ぶ——部屋を決めてから見守りを付ける

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